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2015年4月5日日曜日

右腕と左腕で血圧の数値が異なる

Question

右腕と左腕で数値が異なる

Answer

ふつうは右手ではかった血圧値と左手ではかった血圧値とは大差がなく、違っているといっても、せいぜい最大血圧で10mmHg、最小血圧で5mmHg以下です。この程度の違いは、特に病的意味をもっていません。そしてどちらがほんとうの血圧値かというと、高いほうの値を正しい血圧値とすればよいのです。この違いというのは、右側と左側の血圧を別々にはかるときに、血圧は刻々と変動しているためです。しかし、同時にはかっても違いがあるとか、別々にはかったときの左右差が大きすぎる場合は、大動脈から上腕動脈に至るまでの途中で、動脈が病的に狭くなっていることを考えなければなりません(異常のあるほうの血圧値は低い値を示す)。こういう病的状態の代表は、胸部大動脈癌、大動脈炎症候群ですが、ときに上腕動脈の硬化がひどいため、上腕を圧迫しても、なかなか上腕動脈が押しっぶされないという場合も、血圧の左右差を生じることがあります。ただここでぜひ注意したいのは、血圧をはかるときに、心身ともにリラックスした状態ではからなければならないのに、あわてて1回めの測定をし、ついで反対側で2回めの測定をしたとすると、時が経過するごとに血圧は下がってくるので、値に差が生じても当然なのです。ですから、左と右で1回だけはかった値が違っていても、すぐに右と左で血圧値に違いがあると結論するわけにはいきません。右と左と何回も交互にはかってみる必要があります。 正しい血圧の測定方法「1日2回以上自分で測定する」 のとおりに測定するのがいいでしょう。

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