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2018年2月16日金曜日

ミネラルウォーターで薬を飲んでも大丈夫?

Question

ミネラルウォーターで薬を飲んでも大丈夫?

Answer

水道の水ではなく、市販のミネラルウォーターで薬を飲んでいる人がいますが、これはいいことではありません。

おそらくミネラルウォーターで薬を飲んでいる人は「水だから大丈夫」と思っているのでしょうが、水道の水とミネラルウォーターでは大きな違いがあります。ミネラルウォーターには水道の水には含まれていない鉄分、マグネシウム、カリウム、亜鉛などのミネラルが含まれています。

 まあ、だからこそ「ミネラルウォーター」というわけですが、ミネラルウォーターで薬を飲むと、これらのミネラルと薬の成分が反応を起こして、薬の効果が低下する場合があります。

たとえば、化膿止めなどに使われるテトラサイクリン系の抗生物質をミネラルウォーターで飲むと、ミネラル分と結合を起こして吸収を悪くし、効果を低下させる可能性があります。ミネラルウォーターも水には違いありませんが、薬を飲むときは水道の水か水道水の湯ざましを使うようにしてください。

「ミネラルウォーターのほうが水道の水よりも身体にいい」と考えて、あえてミネラルウォーターで薬を飲んでいる人もいるかもしれませんが、医学とは複雑なもので、
「身体にいいもの」×「身体にいいもの」= 「もっと身体にいい」とは必ずしもなりません。

逆に「身体にいいもの」× 「身体にいいもの」が「身体に悪い」結果になることもありますし、もっといえば、「身体に悪いもの」× 「身体に悪いもの」が結果的に「身体にいい」ことになる場合もあります。

水道の水よりもミネラルウォーターのほうが身体にいいのは事実です。しかし、薬を飲む場合には、これは当てはまりません。また、近くに水道がないからといって水なしで薬を飲む人もいますが、これは絶対に避けてください。

水分なしで薬を飲むと、薬が胃腸に届かずに途中で食道にひっついて、薬の成分によって食道の粘膜が傷ついたり、最悪の場合、食道潰瘍を起こす可能性もあるからです。ちなみに、「ミネラルウォーターには軟水と硬水がある」といいますが、本来の意昧でいうと、ミネラルウォーターとは硬度の高い水のことです。農水省のガイドラインに従うと「何の処理も加えていない原水ならば軟水でもミネラルウォーター」ということになりますが、硬度の低い軟水をミネラルウォーターと呼べるかどうかは疑問です。

今さらきけないミネラルウォーターの知識

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