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2018年11月26日月曜日

最近特に耳にする機会が増えたのはなぜ?

Question

最近特に耳にする機会が増えたのはなぜ?

Answer

腸内フローラ(腸内フローラとはこちら)が、健康も美容も性格も左右していると分かってきたからです

腸内フローラについての話題、最近、ちまたで増えていますよね。じつは医学界でも腸内フローラは大人気です。

なぜなら、ここ数年で次々と新しい事実が明るみになってきているから。従来、腸内フローラを調べるには、それぞれの菌を取り出して培養しなければいけませでした。ところが、「メタゲノム解析」といって、腸内フローラのDNA をまるごと解析することができる手法が確立され、「私たちのお腹のなかにはどんな腸内細菌がいて、どんな働きをしているのか? 」について、新事実がどんどん明らかになってきたのです。

これまで、腸内細菌に対するイメージと言えば、「腸内環境を整えると便通がよくなる」という程度だったと思います。ところが、各分野で研究が進むにつれて、あれもこれも腸内フローラがじつは関わっている、ということが分かってきたのです。

たとえば、腸内紳菌のなかには「デブ菌」「やせ菌」とあだ名がつけられている菌もあります。太っているマウスとやせているマウスでは腸内フローラの傾向が違い、太っているマウスでは、普通のマウスに比べて「バクテロイデス門」というグループに属する腸内紳菌が少なく、「ファーミキューテス門」というグループに属する腸内細菌が多いことが分かってきたのです。

ちなみに「門」というのは、生物を分類するときの単位の1つ。たとえば、猫は、「動物界1 脊索動物門→哺乳網→ ネコ目→ネコ科→ネコ属」となります。なので、「門」はかなりざっくりとした単位です。

さて、さらにこんなことも分かってきました。太ったマウスと普通のマウスの腸内紳菌をそれぞれ無菌のマウスに移植すると、太ったマウスの腸内紳菌を移植されたマウスは、普通のマウスの腸内細菌を移植されたマウスよりも、体脂肪が増加したのです。このことは、人を対象にした研究でも報告されています。

太っている人の便(便から水分を取り除くと、およそ3分の1は腸内細菌だと言われています) を移植された人が、急に太ってしまったのです。よく「太りやすい体質」「太りにくい体質」と言いますが、その体質を決めるカギは腸内フローラにあったということです。腸内フローラがカギを握っているのは、体質だけではありません。

じつは性格まで腸内フローラで変わるという報告も、次々と出てきています。太ったマウスの腸内細菌を移植されたマウスが太ったのと同じように、ある実験では、臆病な性格のマウスと大胆な性格のマウスの腸内紳菌を入れ替えたら、性格も変わったそうです。

ここで、「臆病」「大胆」をどうやって測っているのかというと、高さ5 cmの台から降りるまでにかかる時間です。すぐに降りるマウスは大胆、降りるまでに時間がかかるマウスは臆病というわけです。

この実験では、臆病なマウスの腸内細菌を移植された「元・大胆マウス」は、活発なマウスの腸内細菌を移植された「元・臆病マウス」よりも、台から降りるまでに時間がかかるようになりました。

つまり、大胆か臆病かという性格まで、腸内フローラの影響を受けているということです。そのはか、ストレスに対する感受性やうつ病、がん、糖尿病、動脈硬化などの病気、蓉らには肌のシワにまで、腸内フローラが関わっていることが分かってきています。 賢い乳酸菌生活

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