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2018年12月12日水曜日

腸内だけがよくなってもダメなんじゃない?

Question

腸内だけがよくなってもダメなんじゃない?

Answer

腸に栄養を届けるのも、全身に栄養を届けるのも「血管」です

ここまで腸内フローラの話を中心にしてきましたが、大事な「もう一人の主役」である「血管」についてです。そもそも私たちの体を構成している37兆個といわれる細胞に、酸素と栄養を送り届けているのは、全身にくまなく張り巡らされている血管です。

だから、全身を若く保つには血管が大切なのは言うまでもありません。腸と血管の関係は、「エ場L」と「流通」「運搬L」のようなものです。工場でどんなにいい製品ができても、それを欲している私たちの手元に届かなければ満足は得られません。

それと同じで、全身の細胞を喜ばせるには、腸と血管の両方が大事なのです。腸(工場) で、食べ物から大切な栄養素をとり込んでも、また、善玉の腸内細菌が体にいいものを作りだしても、運び役の血管が全身の紳胞に届けてくれなければ、効果は発揮されません。

それから、最近、腸や腸内細菌の働きが注目されている、忘れられがちな視点があります。それは、腸のコンディションを支えているのは血管だということです。

腸は、小腸と大腸を合わせて7〜9メートルほどの長さの管です。食べ物の吸収を主に担っているのは小腸のほうで、その小腸の内側には、たくさんのひだがあり、その表面は「絨毛」という無数のこまかい突起で覆われています。

表面積を大きくすることで、栄養素を吸収しやすくしているのです。ちなみに、小腸の内側を平らに広げると、テニスコート1両分ほどになります。広い腸の壁に栄養を送り届けているのが、血管なのです。

「小腸で栄養を吸収する」とはいえ、腸の中から腸の壁に直接、栄養がしみこんでいくわけではありません。栄養は、腸管に張り巡らされている血管(細かくいうと、小腸の表面にある突起の内側を走っている毛細血管とリンパ管) の中に入っていくのです。

「テニスコート」を覆う芝が「腸」だとすると、地面・土が血管ということになります。土の状態が良くないと、長い芝は育ちません。どこかから良い芝を持ってきて構えても、土が健康でなけれぼ、すぐに芝はしおれてしまうでしょう。私たちの腸と血管も、これとまったく同じような「持ちつ持たれつの関係」にあるのです。
腸に絡みつくように無数の血管が伸びています。腸も臓器なので、血管によって養われているのです。「腸内細菌が大声と言われると、つい、腸の中の環境を良くすることばかりに注目し、「腸内環境が良くなれば腸が元気になるL」と考えてしまいますが、血管が元気でなければ腸は元気でいられません。逆も然りです。

腸が元気でなければ、血管も元気になりません。たとえば、血管にいいと言われるものを食べても、それがきちんと腸で吸収できるように分解され、腸で吸収されて、血管に入ってくるかどうかは、腸のコンディションしだいだからです。
腸のコンディションが悪ければ、いくら大切な栄養素でも吸収されずに、便となって体外に排出されてしまいます。
もったいないですね。

逆に、腸のコンディションが長ければ、吸収率が上がり、大切な栄養素がきちんと血管に入ってきて効力を発揮するようになります。血管の状態が良ければ腸も元気になり、腸が-空丸になれば血管もさらに良くなる。血管タグと腸管という〝菅つながり〃の2 つが、持ちつ持たれつの関係を保ちながら、全身の細胞を養っています。腸の中だけ良くなってもダメ。「腸と血管」という両方のケアが欠かせません。

便利生活は体を老化させてしまうことも大事なポイントです。 さらに、食物繊維を十分に食べていると悪玉菌も良い働きを開始する点についても同様です。

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