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2018年12月17日月曜日

便移植って?

Question

便移植って?

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便移植は整形手術の領域になります

「便移植」という言葉、聞いたことはありますか?臓器移植とは、心臓や肝臓、腎臓などの重要な臓器が機能しなくなったときに、第三者から健康な臓器をもらって機能を回復させるという治療法です。

ほかの治療法では回復が望めないときに行われます。では、便移植とは?名前のとおり、便を移植してもらうという治療法です。ただ、便移植で移植したいのは、便そのものというよりも、腸内フローラです。

つまり、健康な人の便を病気の方の腸内にまき散らすことで、健康な腸内フローラを移植しようというもの。

便移植では、腸内フローラを1つの臓器のように捉えているのです。はじめて「便移植」の話を知った方は、かなり衝撃かもしれません。そして、一度聞いたら忘れない言葉です。

実際、いくつかの病気で、すでに治療が行われています。たとえば、クローン病や潰瘍性大腸炎などの難治性の腸の病気や、「クロストリジウム・ディフィシル感染症」という死亡率の高い感染症などでは、ほかの治療法では良くならなかったり、再発してしまう場合に、日本でも便移植を行っている病院があります。

ところで「太った人の便を移植された人が太ってしまった」という事例を紹介しました。そのことを思い出して、「やせるには、やせた人の便を移植すればいいのでは? 」と思った方もいるでしょう。それはちょっと安易すぎるかもしれません。臓器移植が最後の手段として行われるように、難病の治療であっても、他の治療法では良くならないときに候補に上がるのが便移植です。

また、腸内フローラはひとりひとり違っていて、病気のなりやすさだけではなく、性格や体質にまで幅広く影響を与えていると紹介しましたよね。ということは、腸内フローラを取り換えるということは、ただやせるだけではなく、「あなたらしさ」まで失ってしまう 危険性があります。

便移植は、言ってみれば美容整形のようなものです。まったく違う自分になりたい人はいいのですが、「自分らしくいつまでも健康でいたい」 という人にはおすすめできません。

難病の治療は別として、健康やアンチエイジングのためには、生まれた直後につくられた腸内フローラをいかして、日和見菌たちが善玉として働くように努めてほしい。与えられたものを最大限にいかすことで、体は変わるのですから。

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